[コメント] 鋼鉄の巨人(1957/日)
Super Giants第1作・前篇。子供向けなのだが爆笑ネタが揃っていて大人も愉しめる。冒頭のシュールな宇宙人会議でまず度胆を抜かれる。池内淳子のシスター姿が麗しく、引率の保護者向けサービスが行き届いており好感度大。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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『スーパージャイアンツ/鋼鉄の巨人』がOPタイトル(/は改頁)。
宇津井健は空飛ぶ姿がいかにもやる気なさそうなのがスカしており、運動会の行進曲のような気楽なテーマ曲素晴らしく、球袋とタイツから透ける乳首がグロすぎる。子供に空飛ぶ技をさっさと見せてしまうのは、他人に隠しておく後年の定跡と違っていて興味深い。ユーモラスなフェンシングの格闘がいい。
原水爆実験禁止の主題はネタに過ぎないがいいネタだ。ルリタニアものの建前だが、当時、原水爆を開発できる小国など存在せず、メラポリア大使館で観客は当然、ソ連を想起しただろう(ソ連も攻めると解説してはいるが)。失敗した部下をとつぜん殴り倒したり死刑にしたりする、彼等の非情の掟も見物。大使館内でもたどたどしい日本語使っているのが狂笑を呼ぶ。
孤児院かねる教会は当時らしい。私的ベストショットは少年を誘拐しようとお腹痛いふりをするギャングの運転手鮎川浩の後方で、同じポーズを取る外国人ギャング。彼と追いかけっこして樽で転げるという古典的なドタバタ演じる少年は大沢幸浩(清水宏『次郎物語』の主演)、『秋立ちぬ』の名子役大沢健三郎とよく似ているが兄弟なんだろうか。怯える池内淳子のアップで前篇終えるのが素晴らしい呼吸。
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