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[コメント] 鋼鉄の巨人 怪星人の魔城(1957/日)

Super Giants第3作・前篇。池内淳子は去り地味なキャストがいかんともしがたいが、当時の疫病対策は見処で興味深い。「奇病」が出た家には門扉に赤旗が立てられ立入制限。追跡調査をしっかりやっているのが素晴らしく、ついには学童疎開が始まるのだった。
寒山拾得

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







スーパージャイアンツ 鋼鉄の巨人/怪星人の魔城』。

口裂け男の宇宙人が巨大な黒いマスクして博士を襲う。みんなマスクしているコロナ禍に宇宙人はさぞ忍び込みやすかろう。このカピヤとかいうロイド眼鏡かけた半魚人みたいな宇宙人が奇怪なキャラで、ジャイアンツとのバクテン合戦のような対決は、むかし観たデパート屋上でのウルトラマンショーのアトラクションを彷彿とさせる。

お兄様お姉様と呼ぶ医者の一家は前回の孤児院教会からえらく変わったものだ。国会の各特別委員会の議論はアツくて羨ましく、突然乱入した宇津井に発言が許されるオープンさも素敵だ(簡単に説得され過ぎではある)。病原元の山野ホール、誰が観るのだろうというタイツ姿の前衛舞踏が石井輝男好み。対決の舞台の島のいい加減な美術がいい。

宇津井は「原水爆禁止はどうなったのか」と賢い少年にもっともな疑念を示されているが黙殺してしまう。スタップも主題がズレテきているのを観客がおかしいと思わないのか心配しているのが判って面白い。少年の質問は正当である。

後篇があるから最後の字幕「完」は間違いだと思う。

(評価:★3)

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