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[コメント] 許されざる者(1992/米)

勧善懲悪を逸脱した人間ドラマの西部劇に脱帽。ラストがちと不可解。
ざいあす

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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ラストがどうもわからん。

ネッドを殺されたことで、自分を縛っていた鎖が切れちゃったんだろうと思いますが、ネッドが息を引き取るシーンがなくて、サラッと拷問した後、次にお目にかかれたのはさらし者の死体となったシーンで。ちょっと唐突で、こっちが感情移入するヒマも無かった。人を撃つことができなかったやさしい人が殺されたっちゅうのに。だから、マーニーが酒場に乱入していきなり店主を撃ったときは、こっちも保安官以上にビックリしちまった。あとのセリフで理由がわかってもどーも納得できん・・。ネッドをさらし者にする時に店主がイヤミなセリフを吐くとか、保安官が異常な人種差別主義者だったとか、ちょっとしたエピソード挟んでくれれば合点がいったのに。

勧善懲悪がはっきりしていないのが良いのですが、見ている私はカタルシス不足で欲求不満になりました。保安官は過剰な暴力なのだが、町の治安を維持するためだから正義とも言える。その彼にマーニーさんは至近距離からとどめを刺してしまう。だいたい、前半にあれだけ命の重さを説いておきながら一気に5人も殺しちゃうんですよ。

落馬しまくったり、射撃がイマイチだったり、ダメダメなオヤジの淡々とした人間味に前半はすごく惹きつけられました。モーガン・フリーマンの目くばせで語る巧さも秀逸。役者陣はみな良かったですね。最後の解釈がスッキリしないのは自分がバカだからでしょうか?

(評価:★4)

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