[コメント] サムライ(1967/仏)
雨。煙草の煙。クレジット開けに、なぜか揺れている不安定なショットを持って来る。全編タイトかつスタイリッシュな演出。確かに、ちょっと気どり過ぎの感はある。アラン・ドロンのコートと帽子。
最初の殺害シーン以上に、ドロンが腕を撃たれる鉄道の跨線橋のシーンが、凄い緊張感の創出だ。アクションシーン以外でも、フランソワ・ペリエの警察署のドアと窓の見せ方や、バーの黒人ピアニストとドロンの視線の演出も特記すべきだろう。あるいは、男二人がドロンの部屋に来て、無言で淡々と盗聴器を取り付けるシーン。鳥かごの小鳥がずっと鳴いている演出。盗んだ車のナンバープレートを交換した後、車が道の左手前から右奥へ走る。それに合わせて、左から右へのワイプで繋がれる、ベッドで横臥して本を読むナタリー・ドロンのカット。この繋ぎ、シビれる。
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