[コメント] ラ・マルセイエーズ(1938/仏)
「ナシオン」(Nation)という概念はルノワールが前作『大いなる幻影』から引き継いだ思想なのか?[Video]
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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人間が「貴族」とか「市民」とかいった身分で区分けされていた時代。しかし革命とともに「国民」という考え方が登場し、人々は身分ではなく所属する国(ナシオン)で区別されるようになった。この「身分」と「国家」のギャップを描いた『大いなる幻影』のテーマを、ジャン・ルノワールはさらに掘り下げようとしたのだろうか。
それがよく出ているのが、国王一家が城を去った後で「これで国王に構わず存分に戦える」とのたまう兵士である。王制派の兵も、実は王のことなどちっとも知ったことじゃなかったのだ。国王への忠誠の瓦解、すなわちヒエラルキーの否定は、そのまま国民国家の思想につながる。革命の思想を最もよく体現しているのが、実は反革命のために戦っている側だとは、何たる皮肉か。
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