[コメント] イースター・パレード(1948/米)
二度の大戦を経験した1948年に、まだ世界が大戦を知らない1912年を夢見る。至福の映画。
そうして、それらのすべてが失われた現在、この映画を観ることには、まるで胎内回帰願望のエーテルに身を浸すかのような心地良さがある。
なるほど、フレッド・アステアもジュディ・ガーランドも正真正銘の天才に違いない。アン・ミラーやジュールス・マンシンの個性も輝かしい。
あるいは、脚本、作曲、衣装、美術、演出、撮影、編集といったプロダクション・ワークの高い水準は、全盛期のMGMミュージカルならではと唸らざるをえない。
でも、そうした要素の足し算だけでこの映画が出来たワケではない。そこには、この作品を傑作中の傑作にしたマジック、おそらくは「強烈なノスタルジー」というキーがあったに違いない。
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