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[コメント] 男はつらいよ 寅次郎夢枕(1972/日)

余韻も含め、何かとてももの哀しい作品でした。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 後半では当たり前になるのだが、寅が恋の橋渡しをしようとする最初のお話。研究一本槍でこれまで恋を知らない大学の助教授と幼馴染みの千代との橋渡しをしようとしてるうち、逆に千代が自分を好いていることを知ってしまい、慌てて逃げ出してしまう。寅の方がマドンナを振ってしまう回となった。

 今回は木曽路の秋の風景がとても綺麗で、その中で香具師の無情やかすかな人情なども入り込み、演出はなかなかにすばらしい。全般的に情景が綺麗だった。

 シリーズではおなじみとなる米倉斉加年の初登場もあるが、八千草薫がほとんど素のままとぼけたマドンナ役を巧くこなしている。

 しかし、改めて考えてみると、全般的に哀しい作品だったんだよな。ほのぼのした終わり方の割に、誰も幸せになってないし。最後の秋の情景が目に沁みる。

(評価:★3)

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