[コメント] 美しき諍い女(1991/仏)
ファム・ファタール、覚醒す
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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4時間の長尺に長らくおよび腰になっていた作品(なんでも130分のズタボロカット版もあるそうだが)。やっとこさ観て、観てみれば特に長いと感じない。
ジャック・リヴェットはいつもそうなんだ。 いつだって長い。 ストーリーだけ追えば15分で終わりそうなのに。 だけど無駄な長さを感じさせない。退屈しない。
加えて、あるあるネタ、わかるわかるネタなんだ。 女の子にチョッカイ出してて、だんだんマジになってウリャウリャやってたら、女の子の方が本気になりすぎちゃって、軽くヒク、みたいな。 そこを気を取り直してドリャーってド本気出したらド本気出しすぎちゃってまた慌てる、みたいな。分かる分かる。
でね、老画家夫妻にとってもベアール側のカップルにとっても、お互いがお互いに“闖入者”なんですよ。 そして、異物の混入によって“覚醒”するんですね。 フランス映画にはファム・ファタール(運命の女あるいは魔性の女)物が多いのだが、これはファム・ファタールへと覚醒する映画なんだと思う。 そしてそれは、天使のベアールが諍い女ベアールに覚醒した瞬間なのだ。 最強女優エマニュエル・ベアール!ベアール姉さん!
(10.04.17 CS録画にて鑑賞)
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