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[コメント] 男はつらいよ 寅次郎恋愛塾(1985/日)

本作の夢は「姥捨てものがたり」。夢開けで寅を起こすのは谷よしのだ。姥捨てに呼応するように、初井言栄の老婆が登場し、彼女がこけたことで話が転がり、その孫娘としてマドンナ・樋口可南子の出番となる。
ゑぎ

 全編通じて最も良いシーンは矢張り樋口可南子をさくらと寅が見送る柴又駅のシーンだろう。樋口の表情だけで寅が全てを察する。毎度ながらこの演出は感動的だ。あと本作の特筆すべきは関敬六の「ぽんしゅう」だ。関敬六は、寅のテキヤ仲間としては例えば1980年の『寅次郎かもめ歌』などでも既に登場しているが、「ぽんしゅう」と呼ばれたのは本作が最初じゃないだろうか。こゝでは彼がエピローグを締めるのだ。

#その他配役など備忘

・タイトルバックで梅津栄の雲水が日傘の女に見ほれる。からかう寅。

マキノ佐代子はタコの工場の社員として出てくるが、殆ど映らない。写植をしいているという博の科白がある。草野球のシーンでは小さく映っている。

・樋口のアパートの大家は杉山とく子

平田満の大学の教授役で松村達雄。平田が教授室で恋の話をするシーンは違和感ある。

・エピローグは長崎の教会。ぽんしゅうが使用人になっている。銀の蜀台を盗もうとして見逃されたので恩返し。

(評価:★3)

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