[コメント] タクシードライバー(1976/米)
俺があいつで、あいつが俺で。
鏡に向かって会話の予行演習をするトラビス。 少女売春婦を前に紳士ヅラのトラビス。 隠し銃のアクションを何度もキメるトラビス。 タクシーで街を流しながら「世の中クズばかりだ」と吐き捨てるトラビス……。
男なら誰しもが「こいつは俺だ!」と思ってしまう描写の数々。誰にも知られたくなかった恥部が白日の下にさらされたような衝撃と、それゆえに感じるシンパシー。
しかし、そんなことにチンケなシンパシーを感じ、「こいつは俺だ!」などと安易に思ってしまうこと自体、すでにダメダメであることに気づく自分。
「ストイック」などという美辞麗句が屁の突っ張りにもならない現実を前に、 すべてが赤面、すべてが鬱。
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