[コメント] ふるさと(1983/日)
ダムに沈む村や痴呆をテーマにしつつも深刻になりすぎないのはいいが、BGMといい、少し軽い作り方なのが物足りなくもある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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この前ちょうど『佐久間ダム』という記録映画を見たばかりなので今度はダムに沈む側の視点で見られて興味深かった。
生まれ育った村とともにダムの底に沈む運命を選んだじいちゃんの姿がなんとも物悲しい。少年が村人を呼びに走る姿は絵本の『モチモチの木』を連想したが、それまでの少年とじいちゃんの描写がわりとあっさりめだったのでそれほど打たれなかった。学校の子供たちの描写を見るに、小学生でも見られる作品に仕上げようとしたことが窺われ、いわゆる"文部省選定映画"くささが、ある意味の"軽さ"につながってしまって勿体無い。
80年代って『花いちもんめ』、『人間の約束』など、痴呆をテーマにしたドラマや映画が多く作られるようになった頃だと思うが、この作品もその流れで作られた作品かもしれない。その中でも少年との触れ合いでじいちゃんが自分を取り戻す姿は痴呆治療のヒントになるのではないだろうか。
倒れたじいちゃんを抱き起こそうとするシーンをよく見ると少年がじいちゃんの顔を膝蹴りしててちょっと笑った。加藤嘉を前にしては録り直しを遠慮したのだろうか。
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