圧倒的な恐怖感はあるが、それが煽られるのと比例して「なんでUターンして逃げないの？」という不自然感も強くなってゆく。

　私もバイクに乗ってるけど、あんな時は負ける（逃げる）が勝ち。私だったら、ドライブインのシーンで、あの機にさっさとUターンするか、一泊してでもやり過すか、当局へ通報するか（これは電話が不通かで不可能だったかな？）しますね(笑)。確か急ぎの仕事が云々という設定だったと思いますが、ドライブインの時点で既に「身の危険」の方へ精神的焦点が移っていたのは間違いないでしょう。

　そういった不自然感が、そっくりそのまま作品へ投影されてしまうわけで、描かれているのが身近に感じる恐怖なだけに、ちょっと作品へ入り込めなくなってしまいます。

　まぁ「お約束」と割り切れるのなら、相当に秀逸な作品なんでしょうがね…