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[コメント] ゲッタウェイ(1972/米)

銃付き『イタリア旅行』。
煽尼采

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







何度も車を乗り換えての逃避行。共犯関係で逃亡中であるドク夫婦にとって、車は臨時的な自宅と化しているが、その車を換え続けなければならない境遇と、夫の釈放のために妻が体を他の男に差し出したことによる不和。一方、ルディによって女房を奪われた医師は、遂にトイレで首を括る。また、宿屋の酔いどれ主人が、監視としていつも付いている妻子を他所へやっていたことから、異変に気づくドク。夫婦というテーマは脇役たちにも満遍なく割り振られているわけだ。逃避行中、ゴミ捨て場でさえ妻と廃車の中で議論していたドクは最後には、流離いはやめて家を建て夫婦で暮らせよと勧めるトラック運転手の老人からトラックを買い取って夫婦でどこかへ消えていく。「移動」と「居着き」の両義性としての車。

(評価:★3)

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