[コメント] 帰らざる日々(1978/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
校内マラソンでズルをして永島敏行を待ち受ける江藤潤、小松方正の首つり死体、桃尻娘・竹田かほりとの初体験、ダルマから滴り落ちる洋酒、永島敏行の白ブリーフ姿での『サード』へのオマージュ?、江藤潤が自転車の練習に励む際のスローモーション、浅野真弓との暗がりでのキス、転がり落ちるパチンコ玉、浅野真弓の涙、竹田かほりとの別れのキス、江藤潤の足から流れ出る真っ赤な血、父の葬式の際の永島敏行の笑い、病院で瀕死の江藤潤を見舞う永島敏行、その横に置かれた義足、江藤潤の奥さんの2度の号泣、等々、手法も古く、今となっては一笑にふされておしまいともなりそうな画も多いが、これらをことごとく記憶していたのは、若き集中力の賜物ばかりではなく、この映画が30年前の純粋な田舎の高校生の感性を揺り動かすに十分な作品だったからだと信じたい。
もちろん当時と今とでは受けた感動の度合いは雲泥の差があるわけだが、それでも自分はこの映画が本当に好きな時代があって、今見てもやはりこの映画が好きなのだということが再確認できたのはよかった。だから敢えてここでは評価を変えず、当時のままにこの映画に最高点を献上しておきたいと思う。
ちなみにこの映画の浅野真弓はまだ20代前半だったそうだが、にも関わらず醸し出されるこの大人な色気は何なのだと思う。こののちすぐに柳ジョージの妻となり芸能界を引退した彼女を観られる数少ない映画としても記憶しておきたい個人的には大切な1本である。
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