[コメント] スティング(1973/米)
知的でクールなムードももう一皮剥け切れていない鈍重なテンポに残念なSO-SOムービー
『明日に向かって撃て!』『スティング』と一見同時代的なムードを喝破したかのような作品で後世に名を残すジョージ・ロイ・ヒルであるが、いつも一皮剥け切れていない物足りなさを感じさせる仕事となっている。モチーフはいづれも軽妙な設定で映画が転がってゆくのに魅力充分な素材があるのだが、いかんせんユーモアのなさがとくにこの映画を鈍重なものとしている。もしくは斬新な映像表現という技術の薄さでそれ以上になってゆかない重さとでもいいたい。ラストの機転で一種のヒーローものとして語られるポール・ニューマンの存在感も、あくまでその点のみに終始するというのはなんとも情けないプロダクションといわざるを得ないだろう。
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