[コメント] 壮烈第七騎兵隊(1942/米)
こう言うのも「狡兎死して走狗烹らる」というのだろうか?
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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南北戦争で北軍を率いたカスター将軍の伝記映画。
本作を観ると、アメリカ人が好む“格好良さ”というのが見えてくる気がする。
アメリカ人は基本的に自らが田舎者であると思っているため、洗練とか学業優秀とかというのが嫌いで、喧嘩っ早く型破りな人間を好むようだ。本作もカスターの実像はともかく、とてもアメリカ人好みの無茶な人物として描かれ、まさしくヒーローとして描かれている。
そんなカスターという人物は、戦争になれば輝くのだが、一旦戦争が終わってしまったらどうなるのか。
本作の面白さは、南北戦争が終わってからが本当の物語になるということだろう。
戦争でのヒーローであった人物は、平時になると何もすることがなくなる。ただ酒を飲んで寝てる以外にすることがなく、周囲の人間を巻き込んで破滅に向かうしかなくなる。
そう言う人間にとっては、常に戦う場所が与えられないと存在価値がなくなってしまうものだ。アメリカ人好みのヒーローとはそんな存在である事をよく示した作品と言えよう。
現在ヒーロー映画が随分増えてきたが、彼らは常に敵が存在するから輝いている。もし、敵がいなくなったらどうなってしまうのかが暗示されているかのようで、とても興味深い。
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