「ウルトラセブン」が「ウルトラマン」より特撮やデザインが洗練されているのに未だに私が「ウルトラマン」の方を好きなのは、ただシンプルに怪獣が野放図に暴れているからだ。「ウルトラセブン」にはずるがしこい宇宙人とそれに操られる番犬のような怪獣というパターンが増えてしまい、かえってつまらなくなった。「ウルトラ」シリーズもだんだん、回が重なると、正義の味方と知性のない怪獣の単なるファイトでは新味のあるストーリーができなくなった結果、多彩なストーリー展開を図るべく、敵に「知性」を持ち込み始めたのだと思う。この「ゴジラ」シリーズでも、この「怪獣大戦争」から同じ道を歩み始めたわけだ。でも、これが怪獣映画をつまらなくしてしまうのである。怪獣には愛情がわくけれど、宇宙人には愛情はわかないでしょ。

いちど、ラドンをいれずに、ゴジラとキングギドラのストロングスタイルのガチンコ勝負が見たい。