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[コメント] 怪獣大戦争(1965/日)

大興奮。愛らしいゴジラも悪くない。計算機と呼ばれるコンピューターに支配されるX星人が、今でいう地球人なんだ。
chokobo

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







本多監督のすごさが味わえる。

このシリーズの創始者であり、黒澤映画にも影響を与え、東宝映画を長く支えてきた本多監督の凄味を感じた。

テーマは今も古くない。

X星人に個性(名前)がない、という点も今の地球人そのものだ。会社に勤めれば自分の名前は失われ、全てコードで扱われる。

X星人の行動ひとつひとつが現代を写す鏡なんだと思う。それを予想できたことが凄い。

それに何といっても、子供向けと思わせる怪獣映画にありがちな、いいかげんさが全くない。

出演者は丁寧に演技をし、女優も美しい。X星人ですらその気にさせる演技をしている。

怪獣登場シーンは、今となってはミニチュアのおもちゃかもしれないが、それにしても表現方法の努力が伝わるシーンが多い。

ラドンが動くと大きな風が吹くシーンや、ゴジラとキングギドラが海に落ちるシーンでは大津波が押し寄せる。こういう丁寧な表現こそが東宝映画の伝統であり、長く多くのファンに支持される所以である。

堪能した。

(2008/12/23)

(評価:★3)

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