前作に比べ、ガックリ肩を落としてしまう程、すっかり大人しくなってしまったたけぞー。「大人になって知恵と欲望がついた」と言う台詞があったけど、なくしたものも大きいね（あのまま大人になってもらってもそれはそれではた迷惑な人になってしまうかもだけど）。

それにしても1作目に比べて、明らかに間延びした感は否めません。たけぞーの魅力がガタ落ちした上に殺陣のシーンが無駄に長く、おまけに暗闇の為、非常に見難い。緊迫した表情も見る事が出来ず、若干退屈に感じてしまいました。また佐々木小次郎もそんなにキャラが立っておらず、作品として前作から急激に失速。

ただ、やっぱりこの監督のトイカメラ的発色は個人的に非常に好み。

そしてラストの"男"としての片鱗を見せたたけぞーに無駄にドキドキ。三船敏郎の魅力の一つは無骨な男臭さだと思うし、女の匂いがしないところがますますソレを増幅させているんだけども、そんな人が見せる一瞬のセクシュアリティがこんなにも色っぽいものだとは！お通さんにガバっと行く前のたけぞーのアップのなんと色っぽい事。何度も生唾を飲んでいるのが喉元で分かるんですが、それを見ているだけで、来る、来る！ってドキドキした。で、ホラやっぱキター！ってますますドキドキした。か、かっこよかった…。私なら決して拒みはしませｎ…（思わず本音）

元々オトコマエでセクシーな容姿を持つ三船さんだから、セクシュアルな役も見てみたいなと初めて思いました。また新たな発見。でもそんな作品、あるのかな。なさそうだけど地道に探していこうと思います。しかし、お通さんに拒まれて負け犬のように去っていく姿はちょっと滑稽で笑えました。

さぁ、完結編の3作目。これ以上失速しない事を祈るのみです。

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08.06.06　記