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[コメント] ピクニック(1955/米)

ローズマリーにこそ思いっきり肩入れ。あれほど身近に接しながらも彼女が常にかかえる寂しさや周囲の人々への羨望、絶望、そこから来る嘲笑や嫉妬心を理解できないマッジは、これからもずっと人形のように笑っているしかないんじゃないかなぁ、とさえ。
tredair

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







下宿人として、そして何より友として長く付き合っている(らしい)ローズマリーのことを、ちょっと飲み過ぎて口を滑らせたという理由だけで「ひどい女ね」扱いし、彼女をよく知らない男の前で平然とけなすようなマッジはどう考えても好きになれない。

いきなり訪ねてきたのにも関わらず仕事や寝場所の世話をしてくれた友人の女を誘惑し、かつ、問いつめられればとっさに「そんなことはしていない」とうそぶくハルなんて(しかも、その友の所有する最新式の納屋で暴れて、そこもメチャクチャにしてしまうんだなんて!)、どう考えてもその人間性を疑うばかり。

こんなふたりの恋愛なんて、ちっとも応援したくない。

それでも、ピクニック場面の楽しさや幻想的なランターンの美しさには、どうしても心が躍ってしまう。コンプレックスに打ちかとうと本を手放せなくなった妹も、どうにもこうにも愛おしく、これからの彼女を応援したくなる。

(評価:★3)

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