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[コメント] 泳ぐひと(1968/米)

バート・ランカスター演じる男はなぜ裸でプールを渡り歩くのか?徐々に分かるその真実。
フランコ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この男は、単に、プールで泳ぎたいという理由で海パン姿で現れ友人達のプールを渡り歩くのではなく、女狂いと事業での失敗で、まさに身包み剥がされた状態であることが徐々に分かっていく。最初は明るい社交的な男かと思わせるが、元ベビー・シッターの女性に迫るところ辺りから、この男の異常性が明らかになっていく。昔浮気していた女優にも再会するやプールの中でセックスしようとするなど、完全にビョーキ。合う人との会話からも、少し昔の時点(まだ幸せな家庭と事業が成功していた時期)で、この男の思考回路が止まっていることが仄めかされる。ラストの荒涼たる元自宅は、おそらく既に競売にかかっていて、この男のものではなくなっているのだろう(チラリと見える家の中のシャンデリアには抵当票がぶら下がっている)。一種独特のタッチとテンポを持つ異色作。

(評価:★4)

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