この映画の見方には２通りあるように思います。

１．最初は若々しく健康的だった主人公が、プールで出会う人々のコメントから、実は彼の言う言葉通りの人物ではないことが判明するにつれ、輝きを失っていく。主人公の「破綻」を描いたという見方。

２．主人公の目を通して、アメリカの病を浮き彫りにしていく。主人公は破綻しておらず、むしろ問題だらけのアメリカ社会の縮図のようなプールサイドで「奮闘」している、という見方。

なぜなんでしょう？本当に同じ映画かと思うほどです。期待するものの違いでしょうか。何の予備知識もなく見た私は１の方でした。

映像は手が込んでいて、音楽も美しく、次第にあやしさを増していく主人公と荒れていく天候がマッチして、私はそれなりに楽しめました。次のプールでは誰がどんな言葉をかけてくるんだろう？というスリルもありました。

できればもっと多くの方に見ていただいて、たくさんの意見を聞いてみたいですが、ビデオも廃盤だそうですし、難しそうですね。