[コメント] 王女メディア(1970/伊)
小学校の給食時間、何度となく「耳なし芳一」の放送劇が流されてて、この作品に使われている音楽が、どうもその劇中の琵琶の効果音に似てて…。この作品世界も、確かに、怪談っぽい雰囲気。
マリア・カラスの存在感はさすがだけど、確かに、レディ・スターダスト氏やmirror氏の仰るとおり、話も展開も退屈。
それから、パゾリーニと聞くと、なぜか同じく詩人のエズラ・パウンドを連想する。政治的には左派なパゾリーニと、右派というか、ファシズムに傾倒したパウンドなのだが、この二人が創作する世界観はかなり重なるところがあると感じる。まるで日食のように。
特に、この作品の冒頭近く出てくる「生贄」シーンは、僕の大好きなパウンドの「四月」を思い出した。
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「四月 ― 一面に散乱するニンフたちの手や足」
三人の妖精が来て
わたしを引き裂き、運び去った。
皮をむかれたオリーブの枝が
横たわる場所へ
かがやく霧の下での青白い惨殺
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"Apirl" Nympharum membra disjecta
Three spirits came to me
And drew me apart
To where the olive boughs
Lay stipped upon the ground
pale carnage beneath bright mist.
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