[コメント] 棒の哀しみ(1994/日)
問題となっているのは時間の創作であり、絶え間ない緊張の源泉となるのは、アウタルキーを侵犯する哀川翔との関係性である。
すべてをVシネに変えてしまう哀川のハスキーヴォイスに抗するのは、ぼ〜っとした時間の延滞だが、外延する時間は否応なく社会を創造してアウタルキーを犯すため、男は事実上の自傷によって時間を体腔内に押し込み、その内臓の質感が女を熱狂させる。粘体化した時間はやがて哀川との関係に破綻をもたらすことだろう。
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