[コメント] エンド・オブ・バイオレンス(1997/独)
そりゃ『エネミー・オブ・アメリカ』のバカらしさには反吐が出そうだけれど・・・。ウド・キアー出演シーンがやたら面白いのもアンチハリウッドの成す所か?(笑)
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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監視社会の到来。陰謀に巻き込まれた男と権力。ところが、この映画では「立ち向かう」というハリウッド展開が完全に拒否される。男は自分のそれまでの生活を、過去を、存在を失うが、それを取り戻すのでなく、むしろそれをきっかけに男は自分を変えて生きる。気の抜ける「4週間後」のテロップ。なるほど、「立ち向かうが、虚しく敗れる」といった絶望的バッドエンドの映画が「ハリウッドらしくない」映画と言われたりもするが、これはもっと根本的な所から型とズレている。収拾らしい収拾を付けないラストに戸惑いは隠せなかったけれど、独特の余韻はあった。散々「ハリウッド」「ハリウッド」と言った後にえらく滑稽だが、これはその、ハッピーエンドなのだろうかバッドエンドなのだろうか?あの清々しい顔。見つめられる事で人間が変わる(=矯正される?)。暴力の終わり。「素粒子を見つめるだけで素粒子が変わる」「中国が見える」。良く分からん。
しかし、ビル・プルマン、ガブリエル・バーン、ローレン・ディーンというせっかくの顔ぶれを見ていると、世界を覆う陰謀を知ってしまった人々の絶望なんかをネチネチとハリウッド的に描いて欲しかったとも正直思った。所詮俗物です。
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