[コメント] REVIVAL OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH(TRUE)2/Air/まごころを、君に(1997/日)
孤独ということの前に、人がひとりでいるということがどういうことなのかを概念として理解できる映画だと思う。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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孤独にもいろいろな種類があると思いますが、この映画が描き出しているのは群集の中での孤独。LCLの海に浮かぶシンジのイメージがまさにそれではないでしょうか。シンジは、「海ではない」ものの総体です。幼い頃に父親に捨てられたと感じているシンジは、海が彼を形作ることに気付いていたのではないでしょうか。だからこそ、好ましい自分を維持するために、周囲に好かれることにあれほど固執していたのではないかと感じました。
テレビ版から積み重ねられてきたエヴァのストーリーは、映画版の中でつぶやかれるそれぞれの登場人物の言葉を、実際のものとして理解するためのベース作りだったのだろうな、と思いました。映像表現の中でセリフに頼るのはあまりほめられたことではないのかもしれませんが、この映画版の中ではひとつひとつの言葉が重要であり、それを補助するためのものとしての映像なのではないか、と感じました。エヴァはよく難解だと言われたものですが、難解でなければこの映画の持つ絶対的に孤独な世界は、むしろ理解されづらくなっていた気がします。
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