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[コメント] サタデー・ナイト・フィーバー(1977/米)

ブルックリンの映画。いや、ブルックリンとマンハッタンの映画と云うべきか、いや、ブルックリン橋の映画と云った方がいいだろうか。開巻はマンハッタンの空撮から後退移動して、ブルックリン橋を見せる繋ぎだ。
ゑぎ

 次に、街の舗道を歩く足。ティルトアップしてトニー−ジョン・トラヴォルタを見せる。一方で、本作はトニーの成長譚だ。ダンスコンテストで彼のパートナーとなるヒロインのステファニー−カレン・リン・ゴーニイも終盤で変化する役割りだろうと思いながら見ることになるが、彼女が、ほとんどイケ好かない気取り屋で収束する(ほんの少しだけ可愛げが出たと感じないでもないが)、というプロット展開は、逆に驚きだった(これも悪くないかも知れない)。

 ダンスシーンは勿論見どころだが、ドラマ部分も深みは別として、しっかり丁寧に描かれる。兄の挫折と父母の感懐。友人のボビー−バリー・ミラーの悩みの相談も重要なサブ・プロットだし、トニーを男性としてもダンサーとしても健気に(あるいはアホみたいに)慕うアネット−ドナ・ペスコウの存在もラスト近くまで絡んで十全に機能する(ただし、今現在の感覚だと、男性視点の厭らしい演出が気になってしまうという人もいるとは思う)。

 ステファニーとのダンスシーンでは、スタジオで練習する場面が一番良いと思った。こゝのスムーズなカメラの動きと軟調の照明を活かした画面。これに比べるとコンテスト本番時のダンスシーンがイマイチだ。2人がキスするショットをスローモーションで見せるよりも、もっとカタルシスのあるダンスシーンにすべきじゃないかと思いながら見る。これはプロットからの要請かも知れないが。結局、やっぱり、演者の中でトラヴォルタ一人を大スターに押し上げたことが表している通り、彼のキレキレのソロダンスの造型が、本作での一番の見どころだろう。

(評価:★3)

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