[コメント] 見知らぬ人でなく(1955/米)
スタンリー・クレイマーの第一回監督作。時折り説明的な、とびっきりの臭いアップ挿入がある。この演出のぎこちなさは処女作だから、というわけではなく、クレイマー演出の特徴のようなものだろう。
主要キャスティングの年齢的な違和感も甚だしい。冒頭の解剖授業のシーンでミッチャム、シナトラ、リー・マービンが並んで座っているカットは異様だ。オリヴィア・デ・ハヴィランドも恐ろしく老けて見える。お話としても彼女は醜女の設定なので、わざと作ったのかもしれない。当時40歳前。ハリウッドのルーティーンワークであればもっと美しく撮るのが普通だろう。そして、後半はグロリア・グレアムを目当てで見るが、酔っ払い演技も誘惑演技も中途半端でよろしくありません。登場人物全てに一貫性を欠くディレクションだが、それはまあよいとしても、グレアムがお行儀良すぎる、という点が一番の難点かも知れない。
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