[コメント] 大いなる遺産(1998/米)
いいなぁ、こんな映画好きだ。
まず、絵がいい。劇中に使われる絵は言うまでもないが、カメラのなかの絵も、意識したのだろう、そのままフランシスコ・クレメンテが題材に使いそうなシーンばかりだった。
ストーリー自体はそこまで大したものではないのだが、パワフルなシナリオというのは時に作品の雰囲気を盛り下げてしまう可能性もあるので、この程度で充分なのだろう。
美しい世界とスタイリッシュな映像の融合。スタイリッシュというのは一歩間違えると間抜けになるのだが、おそらく題材が良かったのだろう、うまくまとまっていた。グウィネス・パルトロウも珍しく良い演技をしていたし、イーサン・ホークもハマり役だった。ただ、主人公二人にリアルな部分は薄く、キャラクターの深刻さ(フィンの成功に飢える邪心や、エステラの自分や他人を傷つけながら生きてゆく悲しさ、など)がそこまで伝わって来なかったのが残念だ。
あと、この映画のハイライトシーンである、主人公フィンがエステラにドアの下で愛を叫ぶシーン、あれはイーサン・ホークの美学なんだろう。
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