[コメント] 悪魔を憐れむ歌(1997/米)
グレゴリー・ホブリット監督の超常現象へ対する追及心がホブス刑事を演じるデンゼル・ワシントンとリンクする。無駄の無い展開。しかし、悪魔の惨い生き方に、何か釈然としない気持ちが鬱陶しいほどにまとわりつく…俺の周りに…嗚呼。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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アザゼルという悪霊の話。アザゼルは滅ぶことなく、人を滅ぼす。日本的に言えば、成仏できない霊魂…といった感じか。その悪霊に立ち向かうホブス刑事を主点としているのは面白い。考えてみれば、冒頭の「俺が死にかけたときの話をしよう」というコメント自体、アザゼルの回想録を物語っているのに…だ。あの結末から考えると、鑑賞者は序盤から既に、アザゼルに支配されるということになる。なんという悪霊だろうか!そして、説明するまでもないホブス刑事の生き様がアザゼルに弄ばれていく。この展開を傍観するのはとても辛かった。特に最愛の弟を失うシーンなど見てられない…。「ああ、してやったりなんだろうな」と俺は鑑賞後に思ってしまったのだが…。アザゼルが堕天使だったという事実(調べればすぐにわかります笑)から、この結末の解釈(アザゼルは決して滅びない)を得られるのだが、終始ホブス側から悪霊の実態を見つめていたら、お世辞にも良い映画・為になる映画とは思えない。残酷な皮肉しか残らない。俺は、それを好まない。
…果たして、アザゼルを滅ぼすことは可能か?
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