[コメント] 荒武者キートン(1923/米)
少々ヒネリ過ぎにしてブレイク度が薄く物足りないSO-SO作品
冒頭、ペダルのない自転車で漕いでゆくキートン演ずるところのウイリー・マッケイは、モンティ・パイソンのシリー・ウォークにも通ずる馬鹿っぷりで大きな期待があったのだが、残念ながらこの冗長な長尺では感心するにはいたらない精彩を欠いた作品であった。出来は散々とでもいいたいが、キートンの得意なテーマとなる「ロミオとジュリエット」的図式がここでも現れていて、それ相当の作家性を垣間見せるこだわりが見て取れるところに若干の興があった。しかし、作品のボディにその物語性を軸とすることができないディレクションでは、長編をものとすることは難しいだろうと、その苦慮の跡が端々に残っているところが拙い。まだまだ習作の域を出ない。
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