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[コメント] 伝説巨神イデオン 発動篇(1982/日)

いろいろいっても『ガンダム』で一旗あげた富野喜幸の、プライドの一本は行き着くところまでいってしまった感がある。
シーチキン

田舎に住んでいる私はTV版を見ることはなかったが、高校の友人から毎週詳しく話を聞くことができた。また、当時のアニメ雑誌では、富野喜幸氏は、打ち切りによって、やりたいことができなかったが、なんの制約もない映画版では思う存分やってみます、と語っていた。

TVアニメの打ち切り→映画化、というパターンは『ガンダム』と似たような歩みだが、実は『イデオン』の方は、TV打ちきりの話が出た時にすでに映画化の話が進んでいたらしい。

そこが、打ち切りが決まっても何とか完結らしいところまで持ち込もうとした『ガンダム』と、ならもう後は映画でやる、と開き直った『イデオン』との最大の違いがあるのではないか。

だからTV版は実に中途半端で終わっても、映画版はとことんやり尽くしている。それが、一部のファンの心はとらえたかもしれないが、しかし、それから20年をへた今日、どれだけ多くの人の心に残る作品となったかは、別問題である。

エンターティメントの道は、思っている以上に複雑で、奥が深い。

オマケ★★TV放映当時、ファンの間で話題になった、惑星を真っ二つにするイデオンのシーンは、映画版ではチラッとしか出てこない。この辺からも、富野喜幸が、どこで勝負をかけようとしたのか、うかがうことができる。

(評価:★4)

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