[コメント] シン・レッド・ライン(1998/米)
この映画には戦争の悲壮感と使命感が無い。だが、歩兵戦の中でそれらが麻痺してゆき、やがてはこうなるのかも知れない。改訂★4.0点。
これは戦争に翻弄される人間のポエジーだ。もーちゃんのコメントのいう通り,人間が追いつめ追いつめられて殺し合っていても,大自然は雄大で,現地の人々は日々を暮らしている。その中で自分を安定できなくなる若者のポエジーがこの映画だ。だからこの映画は美しい。ぼくは,戦争を美の中で描くなら,もっと「喪失感の麻痺」を感じる作品を求める。結果的にポエジーはポエジーに留まり,他人の日記となる。
★ ★ ★ 『プライベート・ライアン』と同時に観るべきではないのかも知れない。
再見して、決して非現実的なポエジー映画ではないと感じた。主人公は日本兵を敵と思ってはおらず、しかし兵として行軍を続ける。その乖離を独白で埋めているのだ。餓島で全滅状態の日本兵がそんなに整然としていたとも思わない。名だたる俳優たちを起用することで「顔のある兵士たち」を描いている。
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