[コメント] グッドナイト・ムーン(1998/米)
実母と継母の狭間と父のまなざしが光る中で選択し、両者を愛することを決断する子供らのまなざしが素敵すぎる。様々な出来事を通して家族が家族としていられるのには何が必要であり、何が無駄かを明朗快活に語りかけてくる愛が溢れる映画。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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主観だが、スティーブン・ギルレンホール監督、ハル・ベリー主演の映画『代理人』(1995年)からシリアスさを排除した映画であり、綺麗に描きすぎている感があり、リアリティに欠ける部分もあった。
がしかし、これはこれ。この映画はその作品とは違った一面、家族の岐路に産まれる愛を「意志を持った子供二人」を用いて表現した点が輝いていた。
生きる子供と母の死、だけれど彼らに母は存在し続けるラスト。母は死ぬが、母は彼等を天より見守り続け、傍らに母が側にいてくれるという上下ダブルの純粋な愛が子供に注がれるラストは、見事なオチとしか言いようが無く、穴のない展開に花を添える形となっていた。
神化していく家族の定義という、絶対に枠を大きく広げることが出来ない堅物よりも、進化して、より家族の本質が深化していく過程はどの角度から描写しても絵になる。それを垣間見られて良かったと思えるような家族を、自分も、この映画のアンサーとして、そして何よりも愛の進化の為に築き上げていきたいものだと強く自分に願っていた。
つまりのところは、愛は無償の愛でなければならなく、愛は独占すべき物ではなくオープンにし、愛を皆で育まなければいけないのだろう。そんな無宗教の私が好きな言葉は「隣人を愛せよ」です。
愛は個人から家族から、そして全てに。
愛は平和を産み出す。
2003/5/19
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