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[コメント] ライフ・イズ・ビューティフル(1997/伊)

戦争を語る資格を剥奪すべき人間、ココに発見!(個人的には美談とは思わんが)いい話のダシに使われた収容所。主人公のウソ以上に、ウソに合わせた背景の描写が不誠実極まりない。
くたー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







クドイ!でしゃばり過ぎ!ワンマン・コメディならもっと質の高いモノ見せてくれ!植木落としたり、卵頭に落としたり、今さらそんな使い古したギャクで喜ぶなんて思って欲しくない。帽子交換ギャグもマルクス兄弟ネタの借用、しかも本家に遠く及ばず。しかもオリジナリティ無いクセに、パロディを前提とした、本家への敬愛を込めた目配せを感じさせないとは、甚だしく不遜な振舞いと言わざるを得ない。チャップリンやマルクスの衣を着て、さも自分のもんだといいように振舞ってる馬鹿者につけるクスリはないのか?

自分の演技に夢中になり過ぎて、背景の人間にまで全く演出が行き渡ってない。そこだけでもアカデミー連の目はフシ穴だとしか思えない(裏金工作か?)。当然収容所も然り。しかもその収容所シーンも描ききれてないのではなくて、(あくまでチャップリン的なメッセージの為ではなく、美談のために)都合のいいようにネジ曲げて描かれているなんて、実際の体験者からすればコレは噴飯ものなのではないだろうか。

美しい童話。・・・何を指して言っているのだろうか?ごく平凡な人間が決死の覚悟でウソをつき通したのなら百歩譲って良しとしても、現実と向き合えないホラ吹き人間が、延長線上でホラを吹き続けているだけで何の感銘も受けず。果たしてこの男から何を学べというのか?童話とは様々な教訓を含んだ実り多き文学であることは言うまでもないが、コレは童話を所詮子供の娯楽と甘く見ている人間の手による物語としか思えない。

ともあれ時にはウソも必要、ではなくて嬉々としてウソをつく事を止められない主人公には辟易。ここにあるのは現実の辛さを紛らすための、麻薬のようなウソに思える。そして子供に本当の世界の美しさ、現実に生きるために必要なこと、何一つ教えられなかった主人公が父親としてどうなのか、甚だ疑問。

(評価:★1)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)あさのしんじ[*] 鵜 白 舞 ボイス母[*]

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