[コメント] ニュートン・ボーイズ(1998/米)
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絶対的な見せ場が無かったり、一見間延びした展開だが、現実味を帯びているといえばそれまで。実際の出来事は調べてみないと分からないことだらけだが、もしかしたらかなり忠実に描かれているのかもしれない。
彼らが銀行強盗したり列車強盗をしたりした数年間は人生のほんの一部にしかすぎない。エンドロールにもあったが、彼らは大犯罪者にして珍しく長寿をまっとうしている。では、この作品のメッセージとは一体何なのだろうか?
別にリンクレイターは犯罪を助長したり彼らを英雄として描いている訳ではないと思う。彼らの数年間を皮肉を込めて描いている訳でもない。そんな次元でもないような気がするのだ。結局のところ、ニュートン兄弟とその仲間達を、この時代に生きた一人の人間として描きたいだけなのではないだろうか。彼らの魅力的な何かがリンクレイターの探究心を刺激したのかもしれない。
確かにいくつもの事実をリンクレイターの視線で組み合わせながら一つの作品として完成させている。その為、少々客観的な描かれ方がされていないような気もする。ラストにあの法廷シーンを持ってきたところなんて特に。ニュートン兄弟がどのような時代を生きていたのか、そしてどのような人物として描き終えたいのか掴み取れるシーンでもある。映画は監督の心理を人に伝えるものでもあるから、これはこれで良いのだと個人的には思うが。
後は鑑賞した個人がどのような思い(感想)で「リチャード兄弟」を完成させるか…というこのなのかも。非難するもよし、事実関係を調べるのもよし、素敵だと思うのもよし。
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