都合4匹の「敵」がいるのだが、一匹倒す度にみんなで「イェーイ！」みたいないかにもアメリカンな一体感あるノリが楽しい。ストーリーのフォーマット、というか、未知の敵が少しずつ正体を現しながら恐怖を増していくという見せ方の金型はまさに『ジョーズ』そのままだが、やっぱ働くし捻りも工夫もユーモアももちろん加味されている。荒野の棒高跳びを遠景で収めるショットが無性に楽しく、本作の評価を決め付けた。取って付けたようなバル（ケヴィン・ベーコン）とリンダのロマンスも物語の推進力としてちゃんと機能しているし、シンプルなメーンのアイデアから派生した、これまたシンプルなサブのアイデアという、観る者を楽しませる構造の効率がとてもよい（安上がり）と思う。7年に1回ぐらいは観たくなる作品。

80／100(21/5/3テレビ再見レビュー追記)

＊)2どころか、2021年現在、6まである（allcinema参照）。いずれもTVMやOVで、劇場公開されたのは初作の本作だけのようですが。わかる気はする。