[コメント] サイコ(1960/米)
観ている人をこれでもかと騙す、という噂を聞いた。予想外すぎてやられた感と期待しすぎて深読みしすぎた感で結局期待値を越えられなかった。
まず予想外すぎたのは言うまでもなく主人公が序盤で死んだこと。当然ながら観客はこの映画を観ていく上で何を観ていいのかどこを注目すればいいのかを見失う。 この発想はさすがになかったなあ。まあやられたというよりも、正確にはやられたことにも気付かないというのかなんというか…戸惑うっていう表現が正しいのかも。
そして個人的に物足りなく感じたのはラストシーン。精神科医が症状を説明して母親に全てを乗っ取られたノーマンを映した場面なんだけど、あれだけあからさまに精神科医が説明してるんだからさ、それを伏線に最後もう一騙しを仕掛けてほしかった。説明をした後にノーマンの人格は実は残ってて、人格が変わったように見せてただけ、とか。 それかまたは、精神科医の説明をあんなに明確にするんじゃなく、ノーマンが映ったシーンで観客になるほど!って思わせるような作りにするとか。 ここまで観客をあざ笑ってきたヒッチコックだからこそ、最後の最後までやられたぜ!って気持ちよく騙してくれるようなオチだったらよかったのに、って思いました。精神科医の解説で納得させるなんてもったいない。ヒッチコックならもっとできたでしょう。 まあ勝手に深読みしすぎただけなんですけどね(笑)
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