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[コメント] プリシラ(1994/豪)

明るくて切ない映画が大好きです。だからゲイムービーはいつも泣かされます。今作も然り。ゲイの人たちって、その存在から既にちょっと切ない。「いることが悲しい」っていうんじゃなくってね。「立ち位置」とでも言うんでしょうか。
Myurakz

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繊細な女性の心を持っているのに、見た目は男。愛する人の子供を産むことも叶わない。偏見に晒されることも多い。美しく着飾れば着飾るほど、何故か笑われる。もし女性がこの立場に立ったら相当キツいと思うんだけど、見た目が男性だっていうだけでこれに絶えなくちゃならない。

そのクセ彼女たち、いつも物凄く明るい(暗いゲイの人もいるけどね)。叩きのめされた状況からの立ち上がり方を知ってるんだろうと思います。「自分はやりたいことをやりたいようにやってるんだ。自分が楽しまなくてどうする」って。

ショービジネスに対するプロ意識も凄い。ちょっとでも手を抜いたものを観せたら「オカマなんてこの程度だ」って言われるから。きっと1ステージ1ステージが背水の陣なんでしょうね。

そんな彼女達の弱さ、そして強さを存分に描いてくれているこの映画、僕にとっては最高のゲイムービーでした。明るく切なく、時としてうらやましくすらある。「自分に正直に」ってよく言う言葉ですが、彼女たちに比べれば、僕らが「自分に正直に」なることがどれだけ楽なことか。笑って笑って、ちょっと泣いて、最後に元気になれる映画でした。あ、あとガイ・ピアーズのウサギ耳はエラく可愛かった。

(評価:★4)

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