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[コメント] オープン・ユア・アイズ(1997/仏=スペイン)

「妄想」も全て「現実」 「現実」も全て「妄想」 全てが「虚」故に全てが「実」 全てが「実」故に全てが「虚」  ただ自分自身で「 」を付けているだけ・・・・・・   
starchild

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 全く何も驚きはしなかった。冷凍保存の話が出た時からどこから何が始まっているのかよくわかる。バニラ・スカイの予告編を観ていたのがいけなかったと思う。あの予告編から後々のシーンのパーツを断片的に捉えられたので、「虚」と「実」を区別できた。しかし、それも全ては「妄想」故に全ては「現実」・・・・・・

 非常に素晴らしい映画だったと思うが、「妄想」と「現実」を描くのではなくそのためのストーリーしか存在していなかった。決して観ている者を「妄想」と「現実」の混在する世界にまで引き込むことはできていなかったと思う。ただ、「映画」という「妄想」の中で、言葉だけでは表現しえない「現実」に踏み込んだことは素晴らしい。この監督に期待してあえてこの点数を付けさせて欲しい。

 この映画をトム・クル-ズは『バニラ・スカイ』でどうしようというのか?予告編を見た限りでは概ね同じ内容のように思われるが・・・・・・。敢えて、期待したいが、それは彼にとっては「現実」であろうが「妄想」と言わざるをえない。しかし、彼は現実の世界(映画の外)でこのペネロペ・クルスを抱いている・・・・・・。ただ、彼女は現実の世界(映画の外)においても男にとっては、境目のない存在となってしまっている様にも思う。それ程、美しい女性である。

 「妄想」とは「現実」を限りなく理解しているものが陥る「現実」

  abre los ojos (open your eyes)「目を覚ませ」

                            2001,12,22

(評価:★2)

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