冒頭からエステベスがチームから離れるシーン。『メジャーリーグ』シリーズみたいに、こうやって主要メンバーが減ってつまんなくなるんだよねーとブツブツ。先行き不安。

　新コーチも印象薄い顔だし、仏頂面で怖いし、正直言って「２」の記憶すら薄いので、これ面白いのかなーと思いつつ観たが、なぜだか新コーチに反抗する主人公や子供たちに共感できない。「攻めより守りを大事にしろ！」というコーチの言い分がもっともだと判る。そして子供たちに「早くコーチの言う事に納得なさい！」と親のような気持ちに…まだ未婚なのに。

　そして新コーチの知られざる素顔。車椅子の娘と早朝のリンクで一緒にすべって笑顔を見せる。素敵なパパじゃん…。ああいう仏頂面の人がたまに笑うと、キュンとくるッス。それがコッソリ見かけた光景ならなおさらッス！

　もし自分が小学生の頃に観たなら、中盤まで「イヤなコーチだな」と主人公たちと一緒に反感を持ってたのかな？　tacsasさんも仰ってますが、これを観て「自分も大人になってたんだなぁ」と不思議な気持ちに。気付けば最初からコーチ目線で映画を観ていたんだ。

　そう考えると、ラストは結構切ないです。自分の子供たちのようなダックスのメンバーが新しいコーチになついて、一安心だけど淋しい…というエステベスの背中でした。多分これは興業的に失敗したと思うけど、もう一作ぐらい作って欲しい気もする。