※リローデッド、レボリューションズ含めた感想になります。注意！3作品含めたネタバレ有り！

運命を、救世主を、愛を、己を信じること。世界は狂っている、自分を信じろと物語は語りかける。オマエは正しい。己を信じろ。

マトリックスは狂気の物語だ。やばくねーか？ヤバいよ。だって自分が正気だってどうやって証明できるんだ？世界が偽りなのか？それとも自分がいかれちまったのか？

それでも信じろという。。なぜか？？

それは、その信念そのものを立証しているもの。それがこのマトリックスという映画だからだ。この映画がウォシャウスキー兄弟（姉妹）の信念の映画だからだ。

監督は信じている。自分たちにはできると信じている。

最高のアクションが、最高のカンフーが、最高のカーチェイスが、最高のガンアクションが、最高のSFが、最高の神話が作れる。そう信じている。

だから初っ端のトリニティーのアクションシーンからマジで冴えまくってる。パクリだパチモンだ言われようが関係ない。俺もはっきり言って格闘がカンフーなのか空手なのかよくわからん。でも見せられて純粋にスゲーって感じる、熱いんよ！CG丸出しとか関係なしでさ。あらゆるシーンで既視感にとらわれるがそれでも見ていて凄いモンは凄い。

特撮が好きだ、アニメが好きだ、攻殻機動隊が好きだ、ブルースリーが好きだ、ジョンウーが好きだ。だからって自分にもできると思う？ふつうは思えんぜ。

でもこの二人の監督はできるって思った。やれるって信じた。そしてこのマトリックスを作った。だからコレは信念の映画だ。

信念は不可能を超越する。弾丸は宙に止まる。空を飛び、素早さは限界を超える。トリニティーのキスでネオが蘇る。ネオの心臓鷲掴みマッサージ（ジェロニモ！）でトリニティが息を吹き返す。（なんとキスシーンが美しく感動的な作品だろう）

俺はこれらのシーンで感動する。全然不自然には思わん。監督もこれがおかしいなんて全く思っていないだろう。当然と、必然と思っているだろう。こうあるべきだと信じている。そうやって語られるストーリーに偽りなんてない。

運命を、救世主を、愛を、己を信じる。信じぬく。それがマトリックスというお話。そして信じること、その信念によって成し遂げられるものとは何か？それはこのマトリックスという映画が証明している。