デヴィッド・リンチで言うなら、『イレイザーヘッド』の後に『ロスト・ハイウェイ』を見たような感じ(『ストレイト・ストーリー』だと飛びすぎなんで…)

江戸川乱歩は未見の為、その辺に関しては言うのを控えたいのだが、でも、私が持っている乱歩のイメージにはかなり近い。乱歩ファンがどう思ったかは判らないが……

しかし、何というか、何か物足りない感じ。それが何かと皆様のコメントを見た結果、俗に言う“アングラ”感とでも言うのか…そう言ったものが足りなかったんだろうという結論に達した。皆、眉毛がない事により、ただならぬ雰囲気を醸し出しているのだから、それだけで成り立ってしまいそうなのだが、演出面ももっと徹底するべきだったと思う。上手くは言えないが、如何にも“見せ物小屋”なんかがありそうな感じ(そういうのをアングラと言っていいのだろうが)、それが出ていれば、私の中では完璧だったんだがな。特に貧民窟の描写とか、ここがネックだった。もっと上手い事出来た筈と思うのだが…

『鉄男』さんを見た翌日にこれを見たもんで、アングラ感が足りないと思うのも、全体的に物足りなさを感じるのも仕方ないのかもしれないが…うぅん惜しい

でもモックンとりょうは良い感じでしたな。りょうなんか眉毛なしが似合ってる事似合ってる事。髪をアップにしてるお陰で丸見えになっているうなじ、そして後ろ姿。恐ろしさすら感じる独特のオーラ。大したものだ。塚本監督もしれに気付いていたのか何なのか、後ろ姿の描写はやたら多かった気がする

さて、すっかり彼がお気に入りになったので、これから塚本フリークが始まるぞ(多分ね)。とりあえずレンタル屋にあるDVDは網羅するか…