[コメント] ラ・マンチャの男(1972/米)
フィクションが現実に及ぼす効力をめぐって呻吟する以前に、どうにも逃れられない不穏さがある。そもそもその特定のフィクションは、社会階層を超えて、感傷を共有でき得るものなのか。
この課題に対しては、作中では、ピーター・オトゥールのテンションに頼る以外に、何の方途もないように見える。しかし、このありえなさが、幕間で豹変するソフィア・ローレンの恥辱感を増幅している面もあって、あなどれない。
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