[コメント] 恋のじゃま者(1986/米)
前半観た時は「こりゃ駄目だ。」と思ったのですが、意外や意外。深みのある作品です。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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前半部分はまさに「これぞトレンディドラマ」的演出に溢れている。なにせ主人公は広告代理店のやり手で、(当時富の象徴とも言えた)セラピストにかかっており、もちろん途中には恋人と見つめあって挿入歌が流れる。
それでいかにも80年代トレンディドラマの演出だなあ。とちょっと辟易していたのだが(失笑したとも言える)、後半の展開が意外な重みを持つ。老後の離婚や、老いた(と言うほどでもないが)父の介護問題へと話が移っていく。意外のことだが、あれだけ鼻についた前半の軽さが、ちゃんと後半になってしっかりしっとりした演出へと変わっていくのだ。その辺の切り替えが結構良い感じに仕上がっていた。
私は軽いノリのラブコメが嫌いなのだが、親子愛の話は大好き。と言うことで、この作品はかなり好き嫌いの振れ幅が激しかった作品でもあった。
難点を言えば、物語の振れ幅が激しいために、観ていると戸惑いを覚えるし、何でもかんでも入れようとしてごちゃごちゃしすぎている所だろうか。改めて考えるともう少し長丁場のTVシリーズにはぴったりだったかも。映画なのだから、前半部分をもう少し演出抑えて人間関係をすっきりさせたら、もっと評価されて良い作品だろう。
ただいずれにせよはっきりしているのは、振れ幅があったとしても、そのどちらもしっかり演技が出来るハンクスの演技の幅というのがよく分かる作品だ。
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