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[コメント] ブラック・サンデー(1977/米)

ブラック・セプテンバーがミュンヘン・オリンピックでの事件を起こして5年後の作品。当時観ることが出来た人はその緊張感に酔いしれることが出来ただろう。羨ましい。
甘崎庵

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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 トマス=ハリスの処女作を映画化した作品。彼は非常に寡作な作家だが、それらの作品の出来は素晴らしく、全てが映画化されているのが特徴(代表作はなんと言っても『羊たちの沈黙』)。勿論小説版の出来も良かったが、それを上手い具合に映像化したお陰で、地味ながら実に見応えのある作品に仕上げてくれた。追う側だけでなく、追われる側についても細かい描写がなされ、政治的な非合法な捜査方法を用いるテクニックも説得力充分。リアリズムに溢れつつも、一流のエンターテイメントとして成功している。派手なだけで内容のない作品を続発するハリウッドは是非見習ってもらいたいものだ。脚本さえしっかりしていれば、こう言うのを撮らせるとフランケンハイマーは本当に上手い。それに派手にすべき所はポイントを抑えてしっかり派手に作っているのも好感が持てる。

 ところで本作のキー・ワードとも言える国際テロ組織“ブラック・セプテンバー”は1972年のミュンヘンオリンピックで選手村に宿泊していたイスラエル選手団を血祭りに上げた事で有名になった実在するイスラム・テロ組織(組織背景は不明ながら、PLOの別働隊だと見られている)で、イスラエル特殊機関“モサド”にとっては、そのプライドにかけて殲滅しなければならない組織。その辺の背景をしっかりと捉えている分、観ていて楽しい。

 これだけの作品が日本未公開というのも勿体ない話だが(お陰で当時これを観たくてたまらなかった日本人が続発したとか。ほとんどカルト作品的なノリだったようだ)、実在のテロ組織の名前を出している分、色々政治的な事情があったのではないかな。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ペペロンチーノ[*] Orpheus

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