[コメント] ファングルフ 月と心臓(1997/米=英=ルクセンブルク=オランダ=仏)
「アメリカンコメディinパリ」てな感じ。前作を意識しすぎているのか、かなり暴走気味な脚本ではあるものの何故かジョン・ランディス風味が味わえる。ただ、前半の“バカ”ホラコメを最後まで貫いていたらどんなに面白いだろうか!と…
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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少しだけ残念な気持ちも残るが、それでも飽きずに観られる作品だ。狼人間であることの葛藤を面白おかしく描いてしまう点が(前作同様)に大きい。しかもジュリー・デルピーという生粋のフランス人が演じてしまうからこそ面白さが増す。エッフェル塔で見せた精気が失われた表情……自分が狼人間であることを自覚している表情……彼女の存在は本当に大きい。
その中で、アメリカからやってきたアホ共三人とのギャップ…。ヒューマンドラマをかき消すこいつらの存在もかなり大きいのだ。数ヶ月前に観たジョン・ランディスの『スパイ・ライク・アス』を思い出しながら「あー、この笑いはジョン・ランディスっぽいな。でもこの作品の監督はここまで意識してるのか」とちょっと首を捻りたくもある。しかし喫茶店のガムシーン然り、腹の底から(下品だと思いつつ)爆笑してしまったのは事実。面白ければいいじゃん…でまかりとおる作品なのかも。
満月パーティあたりから脚本は徐々に暴走を始めてしまう。個人的にはアンディが狼人間になってしまうことへの葛藤を描いて欲しかったと思うし、悪玉が抱く陰謀なんてのは陳腐すぎて面白くもなんともない。後半のアクションもいまいち盛り上がらず…。この辺の、ロマンスとアクション、そしてドラマのバランスに失敗しているようにも思う。
しかしあのCGは時代を感じますね。そういう意味で見応えがある。
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