[コメント] クレージー作戦 先手必勝(1963/日)
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昔の東京都郊外は、今の地方都市より田舎だった。富士山のそばの高速道路の周囲には、な〜んにも無かった。高度成長期の日本の風景をこんなに正直に見せてくれる映画ないね。
高島平団地ですか。あそこで商店街不買運動が起こるんやね。山野夫人沢村貞子と夫松村達雄が中心なの。「よろずもめごとひきうけます」いう考えてみればとんでもない会社やね。クレージー・キャッツのメンバーが新聞記者を装って不買運動を止めさせるんだなぁ。
金融業者の大福屋権兵衛加東大介も良かったね。「女には急所があってな」「ワシは貧乏時代に固くなった大福ばかり食べておったんだ。そこの大福屋の娘がいい女でな」「今の女房だ」「女と大福は古くなると固くなっていかん」こんな面白い台詞を書いていたのが池田一朗のちの隆慶一郎なんだなぁ。
美容院のクレーム客が塩沢とき、老舗のせんべいの親父が柳屋金語楼、その孫にマーブルチョコのコマーシャルで人気の子役上原ゆかり、ヤクザの植吉親分上田吉二郎、この人うさんくさくて大好きな役者さんやなぁ。独特のしゃべり方でモノマネ欲をそそられるね。
話はスケールのでかい割に地味。これは脚本うんぬんというよりロケハンの失敗が大きいと思う。ラストのやけくそ気味の「ホンダラ行進曲」を全員で歌う場面はよくわからんけど説得力あるなぁ。
メモ 1963年3月24日封切 併映 岡本喜八 『戦国野郎』 カラー/東宝スコープ
2,627メートル/モノラル
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