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[コメント] 刑事コロンボ もう一つの鍵(1972/米)

娯楽性が高く、「犯人はこうでなくっちゃ」というほど、いろんな意味で魅力あり。まさにテレビで一家団欒しながら見られる“ドラマ”だ。事件の展開とコロンボの謎解きはPart7にして変化球で、引き立て役レスリー・ニールセンも良かった
ナッシュ13

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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マヌケな犯人なのだが、マヌケなほど話が膨らんでいくからおもしろい。娯楽性も高まっていく。「そんなことで兄を殺すか?」という幼稚な発想と、それでいて計画殺人を進行させていくことのギャップ。頭に描いていたことと、いざ実践しようとするときの予想外の展開。もやもやっとする映像演出とカメラワークがキツかったが、脚本としてはかなり良い感じだ。その後、裁判シーンが挿入されたことも意外に感じたのだが(まだ7作目だけど)、それから先は犯人の変化を思いっきり楽しんでしまった。通常はコロンボが真相究明しようと奮闘することがメインだが、ここでは犯人の思わず笑える変化っぷりも楽しむことができ、2度おいしい。執事と間違われたり犬との相性が合わなかったりするコロンボも楽しいが、なんといってもニールセンとのバーでのやり取りが最高に渋い。奥さんの話を持ち出すくだりではニヤリだ。そして、真相究明の鍵となった「順番が逆」という点に驚きはあまりなかったが、犯人が堕ちていく様が爽快っちゃ爽快なのでした(笑)

杜撰な犯行でもなんでもいい。こういう魅力的な犯人がいるからこそミステリーものは映像作品でも小説でもおもしろいしやめられないんだよね。

(評価:★4)

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