しかし、こんな奥さんがいてなんで浮気するかね、ジョン・カサヴェテスは。

それにしても、その指揮ぶりは悲惨なほど。『砂の器』の加藤剛を思い出す。 本職の指揮者に見てもらえばいいのに・・・と思うが、実は、そうしたのかもしれない。 指揮者というのは、とことん底意地の悪い人種だと聞いたことがあるから。

話にはキレがない。

役者が揃っているわりに低レベルだったのは、一にも二にも脚本の責任だと思う。 当時はまだ社会的な地位が高い名士だった指揮者の犯罪という設定自体に凝り過ぎて、 小道具は万全なものの、肝心のドラマが薄くなっている。

まだ名前の無い犬がかわいい。